EVとは
乳酸菌EVは、医療と健康食品に革命をおこす可能性のある優れた素材です。
EVとは、電気自動車のことではなく、細胞外小胞(Extracellular vesicles)のことです。細胞が出す天然のナノ粒子で、ウイルスと同じくらい、つまり直径0.1μmくらいの球体です。
この小さな球体が全身をめぐっており、体中の細胞や腸内細菌などの情報交換をしています。人の細胞がつくるEVは”エクソソーム”と呼ばれています。
なぜEVが注目されるの?
EVはなぜ注目されているのでしょうか。
2024年のノーベル生理学・医学賞は、マイクロRNAを発見した科学者に授与されました。EVはマイクロRNAなどの小さな遺伝子を体の隅々に運ぶことによって、人の健康と病気に大きな影響を与えることがわかってきました。
私たちが健康に生きられるのもEVのおかげ、そして病気になるのもEVに原因があることがわかってきたのです。
EVは小さくて体中のあらゆる細胞に入っていきます。脳の中にも入っていくので、腸内細菌がつくるEVは脳に届きます。これまで脳腸相関として知られてきた腸内細菌と脳の関係は、実はEVが作用している可能性があります。
アテリオ・バイオでは2020年から研究用試薬として、乳酸菌由来の細胞外小胞(Bacillus coagulans lilac-01 株)をコスモ・バイオ株式会社より販売するとともに、いろいろな大学や企業と乳酸菌EVの研究を進めています。
乳酸菌EVは安全、均一、高機能
残念ながらすべてのEVが安全で、健康に寄与するわけではありません。人の体の中を流れているエクソソームもEVの一つですが、炎症をおこしている細胞もガンの細胞もエクソソームを大量につくっています。腸内細菌も善玉EVと悪玉EVの両方を出しており、このバランスが悪化していることが危惧されています。
乳酸菌EVは食経験があり、善玉菌だけを大量培養することができるので、善玉EVだけを大量に製造することができます。そのため安全であり、かつ均一で粒子数が多く、機能も高いものを実現できます。